水溶性金属加工油のモニタリング
水溶性⾦属加⼯油は、使用中にほこりや摺動面油、油圧作動油、切粉、その他さまざまな物質によって汚染され、加⼯性能、発泡性、あるいは皮膚刺激などの品質面に直接影響を与える可能性があります。
安定した加⼯を⾏うため、また健康と環境の安全面上、現場での定期モニタリングを強くお勧めします。
日々の確認事項
まずはクーラントタンクの水位です。これは適切な⾦属加⼯油使用のための前提条件です。クーラントタンクの水位が不⼗分な場合、クーラントの温度が上がり、空気の吸込みや発泡が起こる可能性があります。さらに、加⼯中の製品が⼗分に冷却されない、⼯具寿命が短くなる、あるいは性能が低減するなどの結果が生じる可能性もあります(研削焼け、過剰な摩耗、構成刃先など)。
2つ目は、⾦属加⼯油の色と浮遊油層の有無など外観の確認です。外観上の変化が⾒られる場合(色の変化、あるいは表面の浮遊油層)、クーラントの品質が変化している可能性があります。
混⼊油も浮遊油層を形成する場合があります。この層は、例えばオイルスキマーによって絶えず取り除かなければなりません。
Take a sample from the nozzle
Initial filling of machine
確認の際は、ノズルからサンプルを取ることをお勧めします。クーラントに何か変化がある場合は原因を探りましょう。原因によって対処方法が大きく異なる可能性があります。
視覚的な確認に加え、重要となるのがクーラントの濃度です。クーラント濃度の安定なしに、安定した加工は行えません。希釈液の濃度は、切削性、防錆性、発泡性、皮膚との適合性に関連があります。安定した濃度で⾦属加⼯油を使用することが、安定した加⼯とクーラントを⻑期使用するための前提条件です。ドイツ、英国、アメリカや日本などいくつかの国では、⾦属加⼯油の定期的なモニタリングが要求されています。