pH値と硬度の測定
濃度に加えて、pH値と硬度も定期モニタリングが必要な重要なパラメータです。
pH値
pH値はクーラントの状態を表す重要な数値です。pH値が低いと腐食や悪臭などのトラブルが起こる可能性があり、pH値が高いとアルミにシミが発生したり、発泡のトラブルや皮膚への刺激などが起こる可能性があります。多くの場合、推奨のpH値は8.4 – 9.2です。
一定期間にわたるpH値の傾向から、貴重な情報が得られます。一⽅向への一貫した傾向は、クーラントの劣化を早期に知ることができます。例えば、pH値が急激に低下した場合、クーラント濃度の低下、あるいは混入油が原因の可能性があります。pH値が急激に上昇した場合は、アルカリ洗浄剤による汚染の可能性が考えられます。
pH値は試験紙を使用して簡単に測定することができます。週に一度は確認し、記録してください。試験紙には使用期限があるので注意してください。
pH test strips
硬度
硬度も、クーラントの状態を知るヒントになります。安定した硬度がクーラントの品質の安定に繋がります。
特に硬水を使い、かつ水の蒸発が多い使用法の場合、水の硬度化が急速に進⾏する可能性があります。これによってクーラントが不安定になったり、残留物が形成されたりする場合があります。
Checking the hardness of the emulsion
測定値の記録
現場で測定した数値は、モニタリングシートやデバイス Liquid Tool Systems AG を使用して記録しましょう。現在の状態と一定期間にわたる傾向を一目で確認することができます。
Coolant Manager